− 森の妖精:ゼフィルスの棲む 浅間山荘周辺の蝶 −

毎年梅雨明けが近づくと、メタリックグリーン、ブルーに輝く

「森の妖精」(ZEPHYRUS=西の風:ラテン語)

が発生。比較的低木が多いので、目の前でもその姿を見るチャンスが多い。


山荘周辺ではどこでも梢の葉先でテリトリーを張っているのが見れる。森の妖精たちがそのテリトリーを守るのに、侵入者を追飛したり、スクランブルする光景は素晴らしく、都会の雑踏を忘れ、安堵感が湧く。ここで多く見れるのは
メスアカミドリシジミジョウザンミドリシジミアイノミドリシジミハヤシミドリシジミなどで、いずれも雄は金属光沢のあるグリーンやブルーに輝く。


山荘のグランドの下の草地や山道沿いではアサマシジミもごく普通に見られ、食草のナンテンハギも多く、シーズンに当たれぱおびただしい数が発生している。
8月になれぱ、もちろん山荘周辺てゼフィルスも見れるが、二の鳥居より上の どこでも見られるのが
ベニヒカゲである。吸汗性が強く、夏の暑い登山道で休憩していると、シャツやタオル、手や顔にまでとまりにくる。好物の花はアザミ。多いときには7〜8頭も一つの花に群れて吸蜜しているところも観察することができる。
人の周りによくやってくるのに、臆病な蝶で、写真を撮ろうと近づき、一回シャッターを押すと、その音に敏感に反応し、次々と飛び去ってしまう。「高度」にも敏感で、その棲むところは二の鳥居を境界とし、少しでも下がるとその姿は見られない。


逆に暑い登山道を重い荷物を担ぎ、やっとこの二の鳥居まで辿りつくと、ベニヒカゲがお出迎えしてくれる。 他のジヤノメヒカゲチョウ類も多く、二の鳥居の上まで行かずとも途中の山道でウラジャノメや産地が局限されているツマジロウラジャノメも見ることができる。
山から下りて山荘に近づくと、道が赤茶けた水で湿っているところがあり、
ミヤマカラスアゲハヤマキチョウの吸水が見られるときがある。山荘に戻ると、前の広場で時にはエルタテハシータテハキベリタテハまでが吸水に来ているときもある。また、夕刻近くに山荘の周りの笹薮をバサバサやってみよう。きっとゴイシシジミがチラチラするのが見れることでしょう。


山荘前で吸水をしていたが、人の気配で飛びたち、近くの木の葉の先で様子を偵う
キベリタテハの雄.
1990・8・7 200mm MICRO NIKKOR F4/AUTO.(KR-64)
蝶の観察ベストシーズンは:7月中旬〜8月中旬であるが、蝶により微妙なその発生時期があります。

産する蝶類は多種にわたり、76種類をこの15年間で確認している。
とる(採る)ことは禁じられているが、とる(撮る)のは自由。森の妖精たちを見上げながら、汗して山に登り、二の鳥居でベニヒカゲの出迎えを受け、さらに湯の平でアサマモンキチョウに出逢ってみて下さい。

そして蝶達の生活の一部を覗くことがどんなに素晴らしいことであるか。

 


 

− 浅間山荘周辺で見られる蝶 −

確認されている蝶(五十音順)

確認され、撮影された蝶(五十音順)

アカシジミ
アカタテハ
アサマイチモンジ
イチモンジセセリ
イチモンジチョウ
ウラギンスジヒョウモン
エゾミドリシジミ
オナガシジミ
オオミスジ
オオミドリシジミ
オナガアゲハ
カラスアゲハ
キアゲハ
キチョウ
キベリタテハ
コチャバネセセリ
ゴマダラチョウ
サカハチチョウ
ジャノメチョウ
シルビアシジミ
ダイミョウセセリ
チャバネセセリ
テングチョウ
トラフシジミ
ヒオドシチョウ
ヒカゲチョウ
ヒメウラナミジャノメ
ヒメキマダラセセリ
ベニシジミ
ミドリシジミ
ミヤマモンキチョウ
メスグロヒョウモン
モンキチョウ
ヤマトシジミ
ルリシジミ
ルリタテハ

アイノミドリシジミ
アサギマダラ
アサマシジミ
ウラキンシジミ
ウラゴマダラシジミ
ウラジャノメ
エゾスジグロシロチョウ
エルタテハ
オオウラギンスジヒョウモン
オオチャバネセセリ
キバネセセリ
ギンボシヒョウモン
クジャクチョウ
クモガタヒョウモン
クロヒカゲ
ゴイシシジミ
コヒョウモン
コミスジ
コムラサキ
サトキマダラヒカゲ
シータテハ
ジョウザンミドリシジミ
スジグロシロチョウ
スジボソヤマキチョウ
ツバメシジミ
ツマジロウラジャノメ
ハヤシミドリシジミ
ヒメキマダラヒカゲ
ヒョウモンチョウ
フタスジチョウ
ベニヒカゲ
ヘリグロチャバネセセリ
ホシミスジ
ミドリヒョウモン
ミヤマカラスアゲハ
ミヤマカラスシジミ
ミヤマシロチョウ
メスアカミドリシジミ
ヤマキチョウ
ヤマキマダラヒカゲ